相続税対策を行うときに重要な5つのポイントとは

見れば得するお金の話 お金の問題をスッキリ解消

税務相談の窓 > お金のお悩み相談室 > 相続相談・相続税について > 相続税対策を行う上でまず注意するべき5つのポイント

相続税対策をする前に確認しておきたいこと

土地の評価額を下げる、贈与税の非課税枠を適用する、控除額を増やすなどして相続税は減らすことができます。しかし、これらの制度を利用するには、一定の条件をクリアしたり、注意したりすべき事柄があります。それらを知らなかったがゆえに、適切な相続税対策ができなかった人はたくさんいます。そうならないためにも、相続税対策をする上でのポイントを学んでおきましょう。

相続税対策を行う上で注意すべき5つのポイント

1.小規模宅地等の評価減の特例を適用する場合

小規模宅地等の評価減の特例とは、相続人の土地の課税額を軽減するための制度。 330㎡までなら土地の評価額を80%減額できます。

この制度の注意点は、

相続開始直前まで相続人が被相続人と同居している

ことが条件になること。
ただし、該当の宅地に二世帯住宅が建設されていたり、被相続人が老人ホームに入居していたりする場合も適用されます。

2.親族への贈与を適用する場合

贈与税は年間110万円以内ならば、免税されます。
毎年110万円ずつ贈与することで、評価額を少しでも減らしましょう。

親族への贈与をする上で注意すべきことは、

贈与契約を締結した上で、贈与した証拠を残す

ことです。
ただ手渡ししただけでは、贈与とみなされない可能性があります。

3.教育資金贈与を適用する場合

教育資金は、受取人の年齢が30歳までなら、学校1500万円、習い事500万円までの非課税贈与が認められています。

この制度の注意点は

本制度用の金融機関の口座を開設する必要があること

また使い切れなかった場合は、贈与税が発生するので注意しましょう。

4.住宅資金贈与を適用する場合

贈与者の20歳以上の子供、孫かつ所得が2000万円以下であれば、住宅取得資金を非課税で受け取ることができます。

この制度の最大の注意点は

住宅の種類、贈与の年、取得時点の消費税率などによって軽減額が大きく異なる

ことです。
本制度は、消費税増税後の住宅需要の低減を下げるために敷かれた措置。
そのため、増税に近いタイミングで、高性能の住宅を購入したときほど控除額が大きくなります。
条件によって、控除額は300万円~3000万円ほど変わります。

5.贈与税の配偶者控除を適用する場合

結婚20年以上の夫婦でしたら、居住のための不動産や金銭を配偶者に贈与した場合、2000万円の配偶者控除を受けることができます。
この制度を利用するには、

・贈与された土地または現金は居住を目的として使用される必要がある
・贈与された翌年の3月15日までに居住し、その後も継続して住み続ける見込みがある

ことが条件です。
事前に贈与しておくことで、遺産額を減らすことができます。

本制度は、持ち分売却時、2人分の所得控除を申請できるので、実質3000万円、所得控除が増えるという副次的なメリットもあります。

ただし、

土地の評価額が5000万円を超える場合、贈与税の負担も大きくなるので、相続したほうが得なこともある

ので注意しておきましょう。

その他、相続をする上での注意点

1.相続の発生時期と申告期限

相続の開始時点は、人が死亡したとき。
つまり、被相続人が亡くなった瞬間です。

そして、相続の申告期限は、被相続人が亡くなったことを知ってから10カ月以内。
期限内に支払えなかった場合は、罰金が発生します。

以下、罰金の一覧です。

◆期限後に相続税を納付した場合
・延滞税……14.6%(2カ月以内だったら7.6%)

◆申告期限までに申告書を提出したが、税務署の指摘で、修正申告した場合
・過少申告課税……10%(当初申告した税額または50万円、どちらかを超えた分は15%)

◆申告期限までに申告書を提出せず、その後自主的に納付した場合
・無申告加算税……5%

◆申告期限までに申告書を提出せず、税務調査での指摘により納付した場合
・無申告加算税……10%

◆申告書を提出したが、財産の隠蔽(いんぺい)または事実の仮装が行われていた場合
・重加算税……35%

◆申告書を提出せず、財産の隠蔽(いんぺい)または事実の仮装を行っていた場合
・重加算税……40%

相続税は申告期限までに申告しなくてはなりませんが、

・非嫡出子が認知された、相続人が廃除された、相続権を回復したなどの理由によって相続人が変わったとき
・裁判などで遺産取得について揉めているとき
・請求権がある胎児が生まれたとき
・遺書により法定相続人以外の人が相続できることが発覚したとき

などが申告期限1カ月前までに発生したときは、相続税延納申請書を提出することで、最大2カ月まで期限を延長することができます。

遺産分割協議がまとまっていなくても、申告期限を過ぎたら、罰金を支払う義務が生じます。

2.相続税と贈与税の関係

贈与税とは、個人から財産を受け取ったときにかかる税金です。
もし被相続人が、亡くなる前にすべての財産を贈与してしまったら、意図的に相続税を逃れることができてしまいます。
そのため、被相続人が亡くなる前の3年間に譲渡された財産に関しては、相続税がかかります
このことを理解した上で、贈与税を立派な相続税対策として活用しましょう。

3.誰が相続できるのか

遺産を相続できる相続人は、家族などの法定相続人と、遺書に記された一般相続人の2種類に分かれます。

一般相続人がいる場合の相続の割合は遺書通りになります。

ただし被相続人がすべての財産を他人に渡すといった遺書を書いた場合、立場をおもんぱかって、法定相続人は遺産を請求できる制度(慰留といいます)を利用できます。

相続税対策は簡単にできるものではない!

せっかく故人が遺してくれた財産だから、少しでも手元に多く残しておきたいもの。
しかし、上記の通り、相続税を減らすにはさまざまな策を講じる必要があり、一朝一夕でできるものではありません。
相続税を減らすには、入念な準備が必要。
遺族になるたけ多くの財産を残すためにも、生前から対策を練るようにしましょう。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連記事

© 税務相談の窓 All Rights Reserved.